【2025年最新版】フィリピンにIQOSを?電子タバコ持ち込み制限の背景と現状を解説
最近、フィリピン渡航を予定している喫煙者の方々から「電子タバコは持ち込めるのか?」「IQOSはフィリピンで使えるのか?」といったお問い合わせを多くいただいています。
日本でも広く普及しているIQOSやploomなどの加熱式たばこは、従来の紙巻たばことは異なり、「ニオイが少ない」「煙が出ない」といった特徴で利用者が増えています。しかし、海外では国ごとに規制が異なり、事前に最新情報を確認しておくことが非常に重要です。

フィリピンで電子タバコが話題になったのは2019年
フィリピンで電子タバコの所持や使用が注目されたのは、2019年のことです。
当時、ビサヤ地域で電子タバコを使用していた16歳の少女が肺に損傷を受けたことが報道され、これを受けてロドリゴ・ドゥテルテ大統領(当時)は、電子タバコの国内使用および持ち込みの禁止を宣言しました。
この措置により、公共の場所での使用はもちろん、所持していただけでも警察による取り締まりや逮捕、罰金、機器の押収といった対応が取られることとなり、旅行者にも強い注意が促されました。
東南アジア全体で進む規制強化とその背景
フィリピンだけでなく、近年では東南アジア全体で電子タバコに対する規制が強化される動きが加速しています。
その背景には、電子タバコの使用が特に若年層の間で急増していることが挙げられます。例えば、ベトナムでは13〜17歳の使用率がわずか数年で約3倍にまで拡大したというデータもあります。
さらに、電子タバコは「従来のタバコよりも害が少ない」と誤って認識されやすいという問題もありますが、実際にはニコチン依存のリスクに加え、心血管系や呼吸器系への悪影響、さらには発達段階にある脳への影響などが指摘されており、健康リスクが見直されつつあるのです。
電子タバコと加熱式たばこはどう違う?
ここでおさえておきたいポイントが、「電子タバコ」と「加熱式たばこ」は同じものだと認識されがちな点です。しかし、実際には構造も使用素材もまったく異なる製品だそうです。
電子タバコ(いわゆるVAPE)は、リキッドと呼ばれる液体を電気で加熱し、発生する蒸気(ベイパー)を吸引して楽しむタイプの製品です。
ニコチンを含むリキッドもあれば、含まないフレーバータイプも存在しますが、共通しているのは「たばこ葉を一切使用していない」という点です。
これに対して、IQOSやPloomといった加熱式たばこは、たばこ葉を細かく加工した専用スティックを電子機器で加熱し、たばこ葉本来の香りや味を蒸気として吸引する製品です。
紙巻たばこのように火を使わず、煙ではなく蒸気が発生する仕組みのため、煙やニオイが少ないとされています。
このように、加熱式たばこと電子タバコは、使用する原料・構造・仕組みのすべてにおいて異なるため、各国の法規制でも別カテゴリとして扱われることが一般的です。
2025年現在のフィリピンへの持ち込みは?
2025年時点でのフィリピンにおける規制状況は以下のとおりです。
まず、電子タバコ(VAPEタイプ/リキッド式)は、輸入も持ち込みも禁止されています。空港や公共の場での使用も含め、違反した場合には警察による逮捕や罰金、機器の没収などの処罰が科される恐れがあります。
一方で、加熱式たばこ(IQOSやPloomなど)は持ち込みが認められているのが現状です。
たばこ葉を使用した製品であることや、フィリピン国内にも加熱式たばこの販売が存在することから、規制の対象外とされています。
渡航前には必ず最新情報を確認しましょう
ただし、電子タバコや加熱式たばこに関する規制は、健康や未成年保護といった社会的要素に大きく関わるため、今後も変更される可能性があります。
そのため、出発前には以下のような情報源で最新の情報を確認することを強くおすすめします。
・外務省「海外安全ホームページ」
・フィリピン大使館公式ウェブサイト
・利用する航空会社や旅行会社の注意喚起情報
IQOSなどの加熱式たばこは2025年現在、フィリピンへの持ち込みが可能とされていますが、快適なフィリピン旅行を楽しむためにも、たばこ製品を携帯される方は、出発前に必ず正確な情報を確認し、現地の法律を尊重して行動するようにしましょう。